Month: November 2023

【Tech Japan Lab導入事例_トラベリエンス様】自社組織と変わらない、グローバルなエンジニアチームづくりを実現

Tech Japanでは、テック領域でグローバル採用に取り組む日本企業のニーズに応えようと、2021年、インドデジタル集団による開発支援サービス「Tech Japan Lab」を立ち上げました。グローバルに活躍するエンジニアの採用が難しくなる中で、インドにいる優秀なエンジニアの時間や稼働を複数社でシェアし、成果を提供する仕組みです。 実際にどんな風にサービスをご利用いただいているのか。今回は株式会社トラベリエンスさんにお話を伺います。株式会社トラベリエンスは、世界中の旅行者とツアーガイドとのマッチングプレイスを提供。2021年から「Tech Japan Lab」を利用いただき、ウェブ上で展開するマッチングサービスのリファクタリングを進めてきました。今回は、代表取締役社長の橋本直明氏と、担当したプロジェクトマネージャーのDeb Kumar Mondalの対談をお届けします。 株式会社トラベリエンス 代表取締役社長 橋本 直明(hashimoto naoaki) 1979年、東京都生まれ。2002年に早稲田大学卒業後、新卒でアクセンチュア株式会社金融サービス本部に入社。主に業務改革プロジェクトに従事。2007年、株式会社リクルート旅行カンパニーに転職し、国内旅行のじゃらん、海外旅行のAB-ROADで営業に従事。2012年4月に退職して世界一周へ。9か月間30か国を旅したのち、2013年1月に帰国。同2月に株式会社トラベリエンスを設立。平成25年度から観光庁 「通訳案内士制度のあり方に関する検討会」委員。 Tech Japan株式会社 Deb Kumar Mondal 1994年インド ドゥルガプル生まれ。インド工科大学ムンバイ機械工学科を卒業し2016年、日本企業へ就職。来日してインターンシップしたことをきっかけに日本の技術に興味を持ち、日印連携の様々な機会があると気づき、現在も課題解決を続ける。大手企業の研究開発エンジニアやマネジメント及び戦略コンサルタントを経て、現在、Tech Japan Hub /Tech Japan Labのプロジェクトマネジメントの責任者として従事。日本とインドの間に立ち、両者のスムーズなコミュニケーションのサポートや、情報提供などを行う。エンジニアリング組織を作っていく中で大切にしていることは、各エンジニアにオーナーシップを理解していただき、ワンチームとして開発をしていくこと。 <長期的に維持できる、グローバルなエンジニア組織を必要としていた> ーはじめに、株式会社トラベリエンスさんの事業内容を教えてください。 橋本 直明氏(以下、橋本):世界中の旅行者と観光ガイドをマッチングする、ツアーマーケットプレイス「GoWithGuide」を運営しています。観光ガイドに旅程を相談し、カスタマイズツアーを作ってもらうことができるサービスです。 お客様の99.9%は外国人ですね。ウェブで世界中の旅行者の方々を集めてくるのは難しく、日本でもあまりやっている会社がありません。私たちは外国人スタッフを採用し、外国人の目線でサービスを作り上げることで、マッチングを生み出し売上を伸ばしてきました。 ーその中で、Tech Japan Labをご利用いただいたきっかけは? 橋本:エンジニア採用が難しくなっている中で、自社だけで組織を作り、維持するのが困難だと感じたことがきっかけです。これまでは直採用でやってきたのですが、自社だけの組織では経営が危機に陥った時、組織を保てなくなる恐れがあります。サービスの根幹を担う開発チームが止まってしまうのは、経営者にとって恐怖。であれば、外部の強いエンジニアチームと契約関係を結ぶことで、長期的に必要な体制を維持したいと考えたのです。 お客様の目線に立つためには、外国人中心のチームが良いと思いました。そこで海外を拠点とする開発会社にご依頼することにしました。 ーTech Japanを選んでいただいた決め手はなんだったのでしょうか。 橋本:会社や人としての信頼感で選びました。複数社から提案をいただき、どの会社さんも外国人エンジニアをたくさん抱えていて予算と体制をプレゼンしてくれたのですが、Tech Japanさんからは圧倒的にクライアントに寄り添う気持ちを感じました。 システム開発は、バグが起きるなど難しい局面が多々あります。サービスが止まってしまうと私たちには大打撃ですので、すぐに直さなければならない。しかし開発会社にとっては直接的な打撃はないので、対応が遅れる場合があります。自社サービスではない分、責任感が欠けてしまうんですね。しかしTech Japanさんは最初に話をした時から、社員と変わりない責任感と、オーナーシップを持って対応してくれる姿勢を感じられました。それは、実際に仕事をする中でも間違っていなかったなと思います。 Deb Kumar Mondal(以下、Deb):私からも、最初に「ワンチームで開発していきたい」とお伝えしました。Tech Japanでは、エンジニアが良い環境で、オーナーシップを持って働くことを大切にしています。ただそれを実現するためには、お客様にもチームのメンバーになっていただく必要があります。橋本さんにはそこをご協力いただけると感じました。1年経ちましたが、その印象は変わっていません。 <内製チームと変わらない仲間意識、モチベーション> ー実際に、どのようなプロジェクトを進めて来られましたか。 橋本:2014年に作ったサービスのプログラムが古くなってしまっていたので、サービスの挙動は変えずに内部構造を整理するリファクタリングの開発をお願いしました。1年やってみて、自社メンバーと変わらないチーム感と仲間意識を感じています。良い意味で期待を裏切られました。 Deb:ありがとうございます。バグの発生と対応で時間が取られてしまい、どうしても遅れが生じる場合もあります。バグは避けられませんが、担当しているエンジニアはオーナーシップを持って解決に動いてくれています。そのことが一番の成果かなと感じます。 橋本:そうですね、ワンチームになれていると感じます。そこは、プロジェクトマネージャーのDebさんの見えない努力だと思いますね。 ーDebさんは、チームを作る上でどんな工夫をされましたか。 Deb:正直な話、エンジニアはより良い給料を求めて、良いオファーがあればどんどん職場を移っていくのが現状です。その中でどうやって「ここで働きたい」と思ってもらうか。そのためには、良いチームがあることが重要だと考えています。 Labで大事にしているのは、メンバーのパフォーマンスを最大化すること。そのためにマネージャーは上に立つのではなく、一番下からエンジニアを支えるべきだと思っています。エンジニアにこの環境を気に入ってもらえることが一番ですね。実際、今入っているエンジニアは「この会社にフルタイムで入りたい」と言ってくれています。プロダクトに興味を持ってくださって、モチベーション高く開発ができており、どんな問題が起きても逃げ出さない信頼関係ができていると感じます。 それには橋本さんのご協力も大きいと感じます。例えば夜遅くに問題が起きた時、連絡が迷惑になってしまうんじゃないかと懸念すると、仕事の効率は下がってしまいます。今はそのような懸念なく、いつでも声をかけられる環境になっています。ワンチームのメンバーになっていただいていると感じます。 橋本:本来、エンジニア組織のアウトプットを最大化するために、クライアント側も力を使わないといけないと思うんですよ。直採用だったら、エンジニアのモチベーションをヒアリングして、キャリアアップなどのニーズを満たすためのマネジメント工数を使うわけですから。でも今はそこに工数を使っていなくて、お任せしています。むしろ、私自身のオーナーシップが少なくて大丈夫かなと思っているくらいです。少なくとも邪魔はしないように、変な口出しをしたり、コミュニケーションを阻害したりしないように気をつけています。 …

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​一歩踏み出す不安に寄り添い伴走する。インド人エンジニアと日本企業のwin-winな関係づくり。

TechJapanでは、インド⼯科⼤学等と連携した新卒採用をサポートするプラットフォーム「TechJapnHub」を運営しています。TechJapnHubでは実際にどのように採用を進めていくのか?どんな成果が出ているのか。パートナーサクセスを担当し、日本企業に伴走する​​​新井健士さん​​に伺います。​  ​​新井 健士​ (Kenji Arai) ​​<プロフィール>3歳までタイ、バンコクで過ごす。青山学院大学を卒業後、展示会や国際会議の企画・運営を行う外資系企業に入社し約10年勤務。その後、Webマーケティングを行う企業に転職し、英会話スクールの運営をはじめ、高度インド人エンジニアの採用事業サービスの立ち上げに従事。2022年、TechJapanに入社しパートナーサクセス部門を設立。 <インド人学生のインターン採用〜入社に伴走、その先の自走を支援> ーはじめに、Tech Japan Hubのサービスと、その中での新井さんの役割について教えてください。 インド⼯科⼤学(IIT)等の優秀なインド人学生の新卒採用を行えるプラットフォームです。短時間の面接だけで採用すると、ミスマッチが多く発生してしまい定着が難しい場合が多いため、インターンシップを通じて学生の特徴やスキル感を見ていただいたのちに採用の意思決定ができるプロセスをとっています。 私は企業様のHubのご利用が決まったところから、候補者の選定、面接へのアテンド、採用のオファーや採用後のフォローまで、一括してお手伝いしています。 お客様は、中小企業から上場企業、スタートアップまでさまざまで、業界もロボット、AI関連、建築関係など多岐にわたっています。みなさんほとんど外国籍の人材を採用したことのない企業様です。一方で、日本でエンジニアを募集してもなかなか優秀な人材が集まらず、インド人エンジニアの優秀さを知って採用したい、あるいは、数年後のインド市場への参入を見越して、人材の確保、獲得に動かれる企業様も増えてきました。 インドの学生は、学外のハッカソンや企業のプロジェクトに積極的に参加し、自分で考え主体的に動ける方が多いです。実際に採用いただいた企業様からも、想像以上に優秀な人材に出会えたという声をいただいています。 ーサービスを利用すると、具体的にどのような流れで採用を進めていくのですか。 サービスのご利用が決まったら、まずは全体のスケジュールを弊社にて設計します。並行して、企業様と共に求人票に記載する内容を検討して、システムにアップしていきます。システムにアップされた情報はすぐに大学の就職課を通して学生に展開され、母集団形成のスタートとなります。 インドは各大学が独自の採用ルールを設けており、企業が個別にやりとりすると時間がかかってしまいます。Tech Japan Hubは全大学に対応した統一フォーマットを使用するので、契約から約1~2週間で母集団形成を始めることができます。 大学への告知が終わると、ヒアリングミーティングを開きます。企業様がインターンで期待していること、採用したい人数やほしい人物像などを深掘りして伺っていきます。それに基づき、面接やインターン実施をスケジューリング。企業様によっては、オンラインでのテストや会社説明会を設ける場合もあります。 その後、実際の選考が始まります。日本市場でのエンジニア採用とは異なり、1〜2週間で100名を超える学生からご応募いただくため、Tech Japan Hubのスクリーニング機能や、弊社に在籍するIIT卒業生の目線を通したスクリーニングにより、多数の応募者からマッチ度の高い応募者の選定をサポートしていきます。選定を終えたら、面談のアテンドからインターンシップのオファーに進んでいきます。そして、書類選考を通過した学生に対してインターンシップを実施し、本採用を出す流れです。インターンシップはオンライン、オフラインどちらも実施可能で、学生に日本にきてもらって実施している企業様もあります。 採用を出してから入社までは1年ほど期間があるので、その間の企業側と学生側との関係性の維持・向上もサポートします。インドと日本は時差と距離があり、日本の新卒と同じように対応していると学生側が不安になってしまうケースがあります。そのため、インターンを継続したり、月毎にミーティングを開いてお互いの状況を共有できるようにしたり、コミュニケーションツールを用意したりと、不安を解消したり、不安な気持ちになるのを未然に防いだりできるようサポートに努めています。アクティブな学生が多いので、学生側から企業にコンタクトしている例が多いですね。 また、インドは両親との関係が強いため、必要、状況に応じてば親御さま、学生、企業様、TechJapanの四社ミーティングを実施したり、日本への興味を促したり、日本の商習慣を知っていただくためにワークショップやオリエンテーションを開催したりいたします。採用後の言語面で不安がある企業様には、弊社提携のベンダーをご紹介して、日本語研修を実施いただくことも可能です。 IITの学生は、優秀な方であればあるほど世界中のさまざまな企業から引く手数多です。過度な締め付けや押しつけをすると窮屈さを感じてしまう場合もあるので、バランスをとりながら伴走していきます。 <会社規模、業種に関係なくオンボーディングを支援> ーどのような採用事例がありますか。 例えば、長崎県で建設業をされている中小企業様の事例です。特に日本での採用に困っている訳ではありませんでしたが、より優秀な人材をとサービスをご利用いただきました。 ただ、英語を話せるのは社長お一人で、海外人材の受け入れ経験はなし。インドの学生は先輩やシニアを頼る傾向にあるのですが、メンターとなるような先輩もおらず、IITの学生が入ってうまく機能するのか不安もありました。 その企業様では書類選考、面接で4人を選び、オンラインでインターンを実施。社長と常務が直接マネジメントに入りました。開始時はテキストベースでコミュニケーションを取られていました。業務に関してはお互いに翻訳ツールなどを用いて、コミュニケーションが取れていましたが、しばらくすると学生側から企業の方々ともっと交流したいという要望があったのです。 そこで企業様とも話し合い、週に1回、Face to Faceのオンラインミーティングを導入しました。表情が見えることで意思疎通できる部分もありますし、テキストでは聞きにくい込み入った質問をしたり、学生間でのコミュニケーションを促進したりできると考えました。 定期的にコミュニケーションする機会を作ったことで、より忌憚ない意見を言い合えるようになったり、学生ならではのやんちゃな部分も見えたりするようになって、信頼関係が深まっている様子がうかがえました。私もミーティングに同席させていただく中で、最初の頃は社長や常務が日本や長崎についての紹介などをされていましたが、だんだん学生たちが自ら業務の相談や細かい技術の話をするようになるのを目の当たりにしました。盛り上がって、ミーティング時間が延びることもありました(笑)。 企業様とは、インターンの段階から採用後のお話をさせていただき、来日まで、その先の活躍までをイメージいただけるように努めました。その結果、インターン終了後に、特にパフォーマンスを発揮された2名に採用のオファーをお出しいただきました。 代表や上層部の方が肩書きや立場に関係なく、垣根のないコミュニケーションをとってくださったことが良かったと感じています。インドの企業ではトップが学生とやりとりされることがほとんどないので、学生にも響いたのではないかと思います。言語の壁はありましたが、それ以上に自身で勉強し成長していくインド人材の良さを感じていただけました。インターンをしたからこそ、個人の特徴や能力が見えて良かったと言っていただいています。長崎県でインド高度人材を採用した企業は初めてだそうで、来年度の採用のお話も始めています。 ー求人から入社後のフォローアップまで担当される中で、新井さんが心がけていることはなんですか。 鮮度と頻度ですね。できる限り相談や問い合わせにはすぐに対応し、フォローできるようにしています。企業様に対してもそうですし、インドの方々は疑問を解決しないと不安になりやすい特徴もあるので、素早い対応とコミュニケーション回数の確保を心がけています。 採用の工程の全体像、ネクストアクションがわかりやすいように工夫もしていますね。企業様、学生双方の負担をなるべく軽くし、スムーズにいく形を考えています。 加えて、ミスコミュニケーションにならないように気をつけています。例えば、インド人学生の質問や要望が、日本企業の方からすると強く聞こえたり、わがままに感じられたりする場合があります。言語的な違いや文化的な背景の違いによるものです。そのため、質問は一度TechJapanで受け付けて、誤解されないよう咀嚼して企業様にお伝えしています。 違いがあるからこそ、お互いが歩み寄ることが大切です。日本人の良さがある一方で、競争社会で生きてきたアグレッシブさや行動力など、インド人だからこその良さもあります。彼女、彼らの持つその魅力は、日本の規律やルールで押し込めてしまうとうまく発揮されない場合があります。インド人の持つ良さを失わず、最低限のルールを守ってもらえるよう、調整していくことが重要だと考えています。 <コロナで窮地に…助けてくれたインドへの恩返し> ー採用担当者、インド人学生側、双方の立場で支援されているんですね。新井さんがこの業務に携わるようになった経緯を教えてください。 私はもともと展示会や国際会議の主催、企画運営を行うイベント会社で働いていました。1年がかりでやる国際的なイベントなども担当しやりがいを感じていましたが、リアルだけでなくオンラインのイベントにも知識を深めたいと思うようになり、Webマーケティングの会社に転職。さまざまな事業をやっている会社だったので、結局、街コンや英会話スクールのイベント事業などリアルなイベントを担当する機会が多かったですね。 そのうち、インドの優秀な人材を日本に紹介する新規事業を立ち上げることになり、その担当者に選ばれました。2018年の冬頃からインドのバンガロールに渡り、現地責任者になったのです。大学とのやりとりや学生のフォロー、日本企業のアテンドなど、今の仕事に近いことを現地で行っていました。 そんな時、新型コロナウイルスが流行し始めました。インドでは1日40万人がコロナに感染している状況で、ロックダウン、非常事態になりました。海外の駐在員は私が初めてだったので、会社には緊急時のノウハウがなく、自分で考え生きていかなければならない状態。食べ物なども買えなくなってきて、どう生活すればいいかわかりませんでした。そんな時、インド人の方々に助けてもらったのです。 当時の会社のインド人メンバーだけでなく、インドの学生や提携大学の人々も連絡をくれ、サポートしてくれました。隣人がご飯を作りに来てくれることもありました。街に日本人は自分だけだったので、顔を覚えてくれていて、心配して手助けしてくれたのです。すごくありがたかったです。インドの人々に恩返ししたいと感じました。 その後、なんとか帰国したのですが、新規部署への異動の打診をいただきました。自分としてはインドでやり残したことがあり、インドの事業に携わっていたい思いがありました。それでTechJapanに入ったのです。学生たちの支援をすることで、インドの方々に大変な時にサポートしてもらった恩返しができればと思っています。 <不安に寄り添い、挑戦をサポートする> ー最後に、今後の展望を教えてください。 日本企業の皆様に継続的に利用いただけるサービスにしていきたいです。インドの学生を採用いただいた社数が増えてきたら、企業同士や学生同士の横のつながりも作っていきたいですね。会社の規模や業種などでコミュニティを作って、イベントなどを開催しながら、インド人、TechJapanのファンを増やしていきたいです。 インド人の経験者採用を支援するTechJapanJobのサービスでは、登録いただいているインド高度人材の方々と定期的にカレー会を開催しています。こうした日本企業で働く先輩方のコミュニティとも連携して、インド人が日本企業で働きやすい環境を作っていきたいです。 インド人はジョブホッパーだというイメージをお持ちの方もいらっしゃいます。キャリアアップのための転職は避けられない一方で、採用時にしっかりお互いを知ってから入社し、フォローアップしていけば、ミスマッチによる離職は防げます。組織に定着するにはどうすればいいかも伴走しながら考え続けていきたいですね。 インド高度人材の採用を検討されている企業様は、言語やマネジメント、受け入れの準備など、不安だらけだと思います。TechJapanには、社内にIIT卒で日本企業で働いた経験を持つインド人エンジニアもいますので、さまざまな不安をお伝えいただき、解消していければと思います。 実際に、採用がきっかけになり社内をグローバル化しよう、英語を勉強しようという変化が出てきた企業様もいらっしゃいます。できない理由を考えるよりも、まず不自由や不都合さを楽しむ気持ちで、やってみて欲しいと思います。変化を楽しみながら、一緒にトライしていきたいですね。私たちのサービスは、今やっているものが全てではありません。今後も、企業様ごとにカスタマイズして、新しいサービスの形を生み出しながら伴走していきたいです。

【​TechJapanHub事例インタビュー/ugo株式会社様】オフラインインターンでコミュニケーションの不安を解消。グローバル化の第一歩を踏み出せた

インド工科大学(IIT)をはじめとするインドの優秀な学生の採用を支援するプラットフォームTechJapanHub。サービスの一環であるサマーインターンを通して選考し、採用を決めた企業様にインタビューさせていただきました。今回は、見回り業務や警備などさまざまな業務のDXを支援する、次世代アバターロボットの開発、提供を行うugo株式会社ロボット開発部でメンターを務めた横澤秀一さん、管理部で受け入れを担当した荒木祥子さんにお話を伺います。 ugo株式会社 ロボット開発部 ソフトウェアマネージャー 横澤秀一 管理部 荒木祥子        インターン受け入れ:6名 採用:3名 <外国人採用、新卒採用未経験からのチャレンジ> ーはじめに、TechJapanHubをご利用いただいた背景を教えてください。 横澤:弊社ではロボットのハードウェア及びソフトウェアの開発を全て自社で行っています。そのため、幅広い分野の知識・技術力を有するエンジニアを採用したいと考えていました。加えて、スタートアップでもあるため、主体的に行動して業務を進められる人材を求めていました。はじめは国内でエンジニアを募集していたのですが、なかなか優秀な方を見つけるのが難しく、海外からの採用に踏み切りました。 代表の松井がインドにインターンした経験があり、インドの技術力の高さに感銘を受けたことから、インド工科大学(IIT)からの採用を考えたそうです。松井が元々TechJapanさんと交流があったこともあり、サービスを利用することになりました。 ー外国人採用は初めてだと伺いました。 荒木:弊社は2018年に設立してから、ほぼ中途採用でメンバーを増やしてきました。日本の新卒の学生ですら採用したことがないのに、突然「インド人の新卒を雇います」と宣言され、かなりの衝撃を受けました。全てが未知でしたから。 ーそうですよね…。そこから、どのようにインターンを進めて行かれたのでしょうか。 荒木:開発の横澤と連携を取りながら、インターン生をサポートできるようプログラムを考えていきました。それまで社内ではあまり部署間の連携がなかったのですが、部署を越えて進めることができました。 具体的には、まず応募者の中から6名を選び、1ヶ月間オンラインでインターンを行いました。その中でより優秀だった方3名に実際に来日していただき、3週間、オフラインで一緒に仕事をしました。日本に来て就職することを前提にすると、オンラインだけでは距離感や空気感がわからないと思ったのです。日本に来て3週間住んでもらうことで、本人たちも本当にここで働きたいのか見てもらいたいと考えました。 横澤:技術面でも、実際にロボットを動かしてみないと、良いか悪いか判断できないところがあるんです。加えて、弊社ではメカ、電気、ソフトウェアとさまざまな分野のエンジニアが同じ空間に集まってロボットを作っています。ロボットを触りながらコミュニケーションを取る事を大切にしているので、彼らがその価値観にマッチするか確かめるために、オフラインインターンシップを導入しました。 <オフラインのインターンで、一緒に働くイメージが持てた> ー組織面でも技術面でも、より具体的にお互いを知るために、オフラインでもインターンを行われたのですね。具体的な内容と、どのような成果が出たのか教えてください。 横澤:まずオンラインのインターンでは、弊社のロボットが抱えている課題をいくつかピックアップして、それをインターンで取り組むテーマにしました。6名の学生さんたちにはチームを組んでもらい、チームとして取り組みたいテーマを選んで解決方法を考えてもらいました。進捗の共有やフィードバックなどのコミュニケーションは週一回のオンラインミーティングを開催して、その場で実施しました。      実際に取り組んでいただいて、個人差はあったものの、学生のスキルの高さに驚きました。中には最新のテクノロジーのベンチマークを行って、どれが課題に対して一番適しているか提案してくれた方もいて本当に学生さんなの?とびっくりしました。 オンラインのインターンで、特にスキルが飛び抜けていた3名に、オフラインのインターンのオファーを出しました。履歴書だけだと、例えばどのプログラミング言語が扱えるかはわかりますが、それがどのレベルなのかはわかりません。インターンを通して実際に彼らの課題に対するアプローチを見て、こんなに明確に違いが出るのかとハッとしました。 オフラインでは、ロボットを触りながら2つの課題に取り組んでもらいました。一つは、ロボットが自身に搭載されたカメラを用いて行う画像認識の精度向上です。弊社のロボットは点検・警備で施設を巡回する時に、エレベータに乗ってフロアを移動します。その時にエレベータのボタンを押下するので、ボタンの位置を把握するためにこの技術が応用されます。こちらは、世の中にあるAI技術を数種類調べて、速度と正確性を比較してもらい、どれを使うのが良いか技術的な見通しが立つところまで仕上げてくれました。 もう一つは、社内の新しいプロジェクトで使う、AMR(自律走行搬送ロボット)の自律走行アルゴリズム開発です。このテーマに取り組んだ学生たちは皆実際にロボットを動かしながら開発したことがなかったようですが、ゴールを設定するとロボットが動き出すところまで実装してもらうことができました。流石に短期間だったので、移動中に障害物を避けるなどの細かいところまではいきませんでしたが、まず動かすところまで開発を進めてくれたので、今後のプロジェクトを進める上でも非常に役立つものになったと感じています。 全体として、「ここまでは難しいよね」と考えて課題を用意していたのですが、それを上回って成果を出してくれたと感じています。 ーありがとうございます。オフラインでインターンに参加した3名の採用の決め手はなんでしたか。 横澤:技術面がすごく優秀であることと、仕事へのアプローチの仕方が素晴らしかったことです。我々の考えた課題に対して、主体的に仮説を立て、必要なものを調べて組み合わせて解決策を見つけていく力があると感じました。 加えて人間性ですね。実際に一緒に仕事をしてみると、3人ともフレンドリーで優しくて、日本語もすごいスピードで覚えてくれました。来日する前は正直、どうなるんだろうと感じていましたが、コミュニケーションの観点で「これなら一緒に仕事ができる」と十分感じられたことも大きかったです。 <「日本での暮らし」を描けるサポート> ー受け入れの中で、大変だった部分はありましたか。 荒木:インドの方は、日本とは全く違う宗教や文化をお持ちなので、どこまで配慮が必要なのか見極めるのが難しく、準備期間が大変でしたね。例えば、宗教的にベジタリアンの方が多いというので、会社の近くでそういった料理が食べられるお店を探したり。3週間日本で暮らすとなると、学生さんなので金銭的に毎日外食も厳しいかもしれないと考え、キッチン用品を用意したり、インドの食材が手に入るスーパーをピックアップしてみたりしました。彼らが本来持っている技術力や、ロボットが好きという気持ちを最大限発揮できる環境作りをすることを重要視して準備しました。 ーそこまで準備されていたのですね。実際に来日されてからは、何か気をつけたことはありますか。 荒木:頻繁に食事に誘ったり、お休みの日には私がディズニーシーに、横澤は浅草や渋谷に連れていったりしました。インドにはディズニーシーのようなテーマパークはないそうで、みんな終始楽しそうにはしゃいでいました。国は違えど、やっぱり20歳くらいの子なんだなと感じられて、親近感が湧きました。心の距離が近づいたと思います。 横澤:私も渋谷に連れていったとき、ポケモンセンターやNintendo TOKYOに盛り上がっている姿を見て親近感が湧きました(笑)。やっぱり好きなんだなと。 ー可愛らしいですね(笑)。仕事以外の場所でもコミュニケーションの機会を設けられていたんですね。一緒に仕事をする中ではいかがでしたか。 横澤:技術的なコミュニケーションが難しいと感じる場面もありました。日本の学生さんだと、自分も学生だったのでどのくらいのスキルセットを持っているのか大体わかります。しかしその情報が全くないので、どこまで踏み込んで説明するべきなのか最初のうちは悩みました。実際やってみると、日本の学生さんよりいろいろなことを知っているなという印象を受けましたね。 それから、技術的な細かいニュアンスを口頭で伝えるのは難しかったです。我々の言語スキルの問題ではあるのですが、積極的に質問してくれているのにその場でレスポンスを返してあげられないのは、自分としては残念でした。 彼らの方が、言語が違う中でのコミュニケーションに慣れていました。図にまとめて説明したり、プロジェクトの方針と彼らのやっている事がずれないようにマメに情報共有してくれたりしてくれて、我々の方が感心しました。日本人同士だと「わかっているだろう」と確認しないことも、コミュニケーションミスを極力回避するために言語化して細かくコミュニケーションをとってくれたので、私たちの学びにもなりました。 <海外進出を見据え、グローバル化の第一歩に> ーインド高度人材を採用することで、会社にはどのような変化があるでしょうか。今後の展望を教えてください。 荒木:初めて海外の方を採用するということで、彼らを受け入れて組織を強くしたいと考えています。会社としても海外進出を考えているので、社全体としてグローバルな考え方をしていけるように研修なども取り入れていきたいですね。 彼らが2024年10月に来日して社員として働くようになると、インターンの際とはまた違ったサポートが必要になると思います。実際に働かないとわからないこともあるので、適宜フォローしていければと思っています。 海外人材の採用はこれで最後ではなく、これからもインドをはじめ、他の国の方々にもどんどん入ってきていただける組織にしたいと考えています。これを第一歩として、採用を進めていきたいです。 横澤:短期的な視点では、まず技術力の底上げができると思います。例えば何か調べる時にも、日本語と英語とでは情報量が全く違います。新しい技術を積極的にキャッチアップしている彼らが入ってくれることで、社内全体の底上げができればと考えています。 長期的には、グローバル化を進めていきたいですね。彼らは英語でのコミュニケーションに長けていますし、異なる文化圏の人と接することにも慣れています。彼らにリーダーシップを発揮してもらい、海外での製造や販売も視野に成長していければと考えています。